2016年度末の薬局数は58,678件

薬局は1年間で780件増加する?

2016年度末の薬局店舗数は58,678件で、その数は全国のコンビニ店舗数(54,822件/2016年度末)を上回っています。近年でも薬局数の増加傾向は続いており、2011年度末から2016年度末までの5年間で、平均約780件/年ずつ増加しています。1日あたり2件以上新たな薬局が誕生しているということになります。薬局数増加には、医薬分業の推進が大きく関係しています。1974年の医薬分業元年以降、処方箋枚数は伸び続け、それに伴い薬局数も大幅に増加してきました。

出所:厚生労働省「衛生行政報告例」

開設者自ら管理する薬局は年間で329件減少する?

薬局件数が増加する一方、開設者自らが管理する薬局件数は減少傾向にあります。なぜでしょうか?

医薬分業の推進とともに拡大してきた薬局業界ですが、2017年には医薬分業率が70%を超え、業界の成長は横ばいになってきています。一方で薬価の改定や調剤報酬の改定、消費増税などにより、昔のように大型病院の門前に薬局を構えていれば儲かる、という環境ではなくなっています。また、薬学部が4年制から6年制になったことで、薬学部の志願者数が減少し、薬剤師が慢性的に不足しています。特に地方や小規模薬局で薬剤師の新規採用が困難となり、事業の継承が難しくなっています。

出所:厚生労働省「衛生行政報告例」

薬局数が最大の都道府県は東京都の6,604件

都道府県別の薬局数を見ると、最も多いのは東京都で6,604件です。2番目は大阪府の4,046件、3番目は神奈川県の3,825件と続きます。逆に薬局数が最も少ない県は福井県で、医薬分業率の低さ(2016年度末時点で50.8%)と関連していると考えられます。

出所:厚生労働省「衛生行政報告例」

現在の薬局は適正数より2.4倍多い?

薬局の数に適正数というものはあるのでしょうか?1997年に日本薬剤師会は「薬局のグランドデザイン」を示し、その中で医薬分業率100%になった場合の薬局の必要数は24,000件であると想定しています。これを適正数ということにすると、2016年度末の薬局数は適正数より2.4倍も多いということになります。明かなオーバーストアです。さらに近年ではドラッグストアの調剤参入も活発化しており、生き残りをかけた競争が起こっています。薬局のM&Aは今後一層激しさを増していくと考えられます。